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電話中にお辞儀をするぐらい真面目な人なりたい

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こんばんは、吉本ユータヌキです。

 

僕が働く会社の社長は学生時代からスポーツの世界で生きてきたらしく、上下関係にすごく厳しい。

若い頃に会社を始めたので年齢が一回りも二回りも上の方々とお付き合いし、接待を熟してきたそうです。そのおかげで観察力が鋭くなり、気の効かせ方は天下一品に、言葉遣いも丁寧ですごく礼儀正しいのが自然と身に付いたとのこと。そして僕が見る限り根がすごく真面目。

 

どれぐらい真面目かと言うと、お得意先の会社の社長さんから電話が掛かってきた時は車を運転していても、すぐに車を止めてコール内に受話するようにしている。

通話がはじまると集中する為に席を外す。もちろん頭をぺこぺこと下げながら。

 

先日、車で移動中に社長の電話が鳴った。電話の相手を確認するなり近くにあったスーパーの駐車場に車を停め、電話に出ると同時に頭をぺこぺこ下げながら車を飛び出す。一目散にスーパーへ入って行った。財布を持たずに出たので恐らく外が暑かったのだろう。その日の気温は36℃だった。

いつも僕は車でひたすら待機をしているのだが、車が暑かったので飲み物を買いにスーパーへ。飲み物を決めた後、食品売り場を一回り探したが社長は見当たらなかった。

社長の分も飲み物を買うべきか確認の為にエスカレーターで生活用品・衣類フロアの2階へ登るやいなや、すぐ近くにいることがわかった。地声が大きい上にハキハキと話す事を心がけている社長の声は耳を澄ますまでもなく聴こえてくる、そして発見。

なんだかいつもよりも多めにぺこぺこしている。相当大事な話なのだろうか。目がすごく真剣で僕が近くに寄ってきていることにも気づいていない。周りが見えない程に電話に集中しているのだ。

 

どこまで真面目な人なのだろうかと思いながら僕は社長のすぐ横へまで行ったが気づいていない。その状況を見ると僕は呼びかけるしかなかった。電話中に申し訳ないが肩をトントンと叩いてみると社長は振り返り、アイコンタクトとジェスチャーで『ちょっと待って』と訴えかけ、再び電話に集中する。

 

僕は負けじと肩をトントンする。

それでも社長は振り返って『ちょっと待って』と訴えかけ、僕に背中を向ける。

 

僕はめげずに肩をトントンする。

もう飲み物なんてどうでもいいのだ。周りが見えなくなってしまっている社長にとりあえず気づいて欲しいだけだった。

店員さんをはじめ多くのお客さんがこっちを見ている。確かにスーパー内での電話は他のお客さんに迷惑だ。慌てふためく僕に気づいたのか社長が振り向き口パクで言った。

 

『大丈夫!』

 

大丈夫ではない、なにが大丈夫なのかわからないが全く大丈夫ではない。

だって、ここ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女性下着売り場だから。

 

 

電話がどうこうではない、こうなってくるとルールよりもある意味モラルが...。

スーツを着たおっさん二人が女性下着売り場の前でぺこぺこしてたら、そりゃ変な目で見られる。早くその場から動かしたかった。とりあえずその場から立ち去りたかっただけだ。

 

その後すぐに電話は終わり、なんとか一命を取り留めたわけなんですが集中し過ぎて周りが見えなくなる、いわゆる盲目になることの恐怖を知りました。しかし、それ以上に電話でも敬意を払える社長の人間味のすごさも習いました。

僕もいつか社長のように電話中にお辞儀をするぐらい真面目な人になりたい。

 

 

 

まずは、社長からかかってきた電話にパンツ一丁で寝転んだまま出ることからやめよう思っている。

 

 

 

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おわり

 

 
 

著者:吉本ユータヌキ (id:horahareta13)

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唐揚げと長澤まさみをこよなく愛す1986年製たぬき型人間。